2019年3月期第3四半期を終えて

~粗利率は業界全体が低下傾向の中で当社は上昇、業績は順調に推移~

代表取締役社長 中西 聖

2019年3月期第3四半期は、米中貿易摩擦の長期化や中国経済の減速懸念などにより世界経済の不透明感が増し、米国の利上げなどを要因として株式市場、債券市場が乱高下するなど、経済状況は不安定な状況となりました。しかしながら、高水準な企業収益、人手不足、設備老朽化などにより国内企業の投資マインドは底堅い状況が継続しており、人手不足を背景とした企業の人件費拡大に対する前向き姿勢などから所得は増加する傾向にあり、これによる個人消費の回復も見られてきました。これら内需がけん引する形での景気回復が今後も継続することが想定されています。

不動産業界のうちマンション業界におきましては、首都圏の2018年年間のマンション販売戸数が3.4%増の3万7,132戸と堅調な状況となりました。しかしながら、東京都区部のそれは16,000戸程度で、2017年年間実績から横ばい、2019年年間予測もこれとほぼ横ばいの予想となっており、販売戸数の増加が東京都区部以外で起こっている、つまりは、郊外への開発エリアの拡大が鮮明になってきていると言えます。対して、平均価格については高値を維持し、㎡単価については上昇を継続しており、2019年も都心エリアの物件を中心に高値を維持する公算となっています。

投資用不動産のうち収益マンションにつきましては、低金利政策の恩恵のみならず、不安定な株式市場、債券市場により、安定収益投資としての資産運用型の不動産投資の相対的優位性が上がってきており、今後もそのニーズが高まり、販売は好調を維持することが見込まれます。また、足許の世界的な株安を受けて米国が追加利上げを見送り、日銀も、株価下落は世界的な実質成長率の低下を予想していることに対する反応であり、経済の下方リスクが顕在化するならば、政策対応が必要であるということに言及する状況であることから、今後も低金利政策の恩恵を受けられることが予想されます。

このような経営環境の下、当社は引き続きCRM戦略やマーケティング戦略の進化による販売戸数の増加と営業人員、広告宣伝費の抑制の両立を実現しながら、10月~12月は順調に物件も竣工し、お客様への引渡しを順調に実施してまいりました。その結果、業績は非常に順調に推移し、第2四半期末まで経常赤字ではありましたが、この3ヶ月で営業利益、経常利益は修正業績予想の半分程度まで到達しました。特筆すべきは粗利率にあり、同業他社の粗利率は低下傾向にあるなか、当社の粗利率は前年以上を維持しており、良い物件をどれだけ良い価格で仕入れてきたかが現れている期になっているかと思います。足許での契約進捗率は90%を超えており、当社の提携する金融機関のローンに対する融資姿勢は、スルガ銀行の影響を感じさせず、積極姿勢を継続しており、これもあって第4四半期も非常に順調に推移しております。そのため、このまま順調に進捗すれば、修正業績予想の達成、つまりは創業以来16期連続の増収増益達成の確度が上がってきているものと考えられます。

今後の具体的な取組み

~都心集中戦略の恩恵大、この安定基盤をベースに新規投資を展開~

最近話題となっているスルガ銀行等の問題は、郊外の収益性が低い物件を対象としているといったことも、その問題の一要因になっていると考えられます。そういった意味では、当社が創業時から維持する都心集中戦略という事業戦略は、正解であったものと考えています。当社はこの都心集中戦略に基づく、都心での事業集中展開により、他社が真似できない地位を確立しつつあります。今後も他社が郊外に開発エリアを拡大しているのに対し、逆に都心に注力し、この地位をより一層強固なものにするのと同時に、今後の不確実性に耐えられる在庫構成を維持していくことを主戦略とすることにします。10月~12月はこの戦略のもと用地取得も非常に順調に行われており、四谷や本郷三丁目といった非常に良い立地を筆頭に今期は第2四半期末までに12物件の用地取得であったのに対し、第3四半期末までに20物件の用地取得まで伸ばすことが出来ました。

また、昨年2018年を当社では進化・変革元年とし、様々な取組を展開してまいりましたが、これはまだ種まきの段階に過ぎないものばかりでした。今年2019年は、この種を新芽に変えていく年であると考えています。事業領域拡大の一つと考えている不動産クラウドファンディングについては、昨年12月に無事不動産特定共同事業の許可を取得しました。今後は、効率性の高い事業展開のため、電子取引業務の許可取得とこれに応じたサイト開発に注力し、早期に1号ファンドを組成することを予定しています。また、当社が出資するシリコンバレーの宅配ロボットベンチャーのプロダクトであるRobby2の国内展開に向けた展開先の積極的な模索、不動産におけるITの融合としての電子契約等の社内展開と業界内に向けた展開の検討などもしていきたいと考えています。加えて、新たな領域として、5Gが切り開くIoTの未来と不動産の融合の可能性にも強く興味を持っており、当社が打てる手が無いかを積極的に模索していくつもりでいます。

終わりに

~15周年という節目に挑戦という覚悟を持つ~

当社は、本年2月6日で設立からちょうど15年となります。一つの節目となる15周年の年において、設立当時の事業であった収益不動産販売以外の事業に言及し、新たな取組が出来ていることを非常に感慨深く思います。この新たな取組においても、確かな利益創造力を追求するという軸から離れないようにし、覚悟を持って取り組んで行きたいと思います。

修正した業績予想及び創業以来の16期連続増収増益を達成し、身のある「進化・変革」を遂げるため、着実な既存事業の成長と事業領域の拡大に向けた新たな挑戦を続けていきますので、今後とも変わらぬご理解とご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

2019年2月
プロパティエージェント株式会社

代表取締役社長
代表取締役社長 中西 聖

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