2022年3月期第2四半期を終えて

~前年同期比増収増益で好調を維持~

代表取締役社長 中西 聖

2022年3月期第2四半期は、東京オリンピック・パラリンピックが開催されたものの、新型コロナウイルスの変異株による感染急拡大により、緊急事態宣言が再発令・延長され、これに伴う行動制限により、景況感の回復は一服感が出る状況となりました。また、海外経済の回復に伴う輸出の増加を背景に、一部製造業にて景況感が改善したものの、東南アジアでの新型コロナウイルス感染拡大に伴う部品不足により国内主要産業である自動車産業では減産を余儀なくされ、世界的な需要回復によるエネルギー価格などの高騰により原価上昇の影響を受ける業種や行動制限の影響を受ける宿泊業、飲食業、その他個人サービス業などでは厳しい状況が続き、企業収益は業種によってばらつきが出る状況となりました。足許では、ワクチン接種の進展により急速に新規感染者数が減少しており、消費活動の自粛で家計に使われずに残っている、いわゆる「コロナ貯蓄」の国内旅行や外食などへの活用といった「リベンジ消費」と緩やかな雇用所得環境の回復に伴う個人消費の回復が期待されます。

このような経済環境の中、不動産業界、特にマンション業界は、首都圏の20214月から9月の契約率が好不調の境とされる70%を超えつつ、平均価格においては、都区部の高額物件が寄与し、前年同期比10.1%増の6,702万円となり、バブル期の上半期最高額を更新するなど、非常に需要が強い状況となっています(不動産経済研究所調べ)。また、新築の価格上昇を受け、比較的割安であった中古マンションも2021年に入ってから上昇度合いを強めており、こちらも好調な状況となっています(東京カンテイ調べ)。資産運用を目的とする投資用マンションにつきましては、ファミリーマンションと異なり、2020年年間の首都圏の供給戸数、価格共に増加、上昇しており、2021年も引き続き大きく変わらない市況感となっています。これは、その収益の源泉となっている分譲マンション賃料がコロナ禍においても高い水準で推移していることもあり、投資対象資産としての相対的位置づけが上昇したことによること、そして、日銀の金融緩和政策による長期金利の低位安定によるものと考えられます。長期金利につきましては、FRBの金融引き締め前倒し観測による米国長期金利の上昇や中国不動産開発企業の債務問題への懸念後退などを受け、一時的に上昇しましたが、ワクチン接種進展による景気回復期待が高まり一定の上昇期待があるものの、当面は既存の国内金融政策の効果を見極めるため、現行政策維持の見通しが強く、引き続き低位安定を継続する見通しであります。

~中古マンションマッチング事業 2020年度1年間の8割超を上半期で達成

このような業界環境の中、当社は引き続き新築マンションの分譲事業、中古マンションのマッチング事業ともに確実に拡大し、前年同期比で単体の売上高は30%超アップしました。特に新築に比べて比較的手頃に始めることのできる中古マンション投資は個人投資家からのニーズが引き続き強く、2020年度1年間の販売戸数の8割超の実績を、上半期で挙げることが出来ました。これは、新型コロナウイルスの影響を考慮したテレビCMの実施やウェブ広告の強化、昨年来から継続的に行っている販売体制の強化が功を奏したのはもちろんのこと、社内DXによる高い生産性をもった営業活動を続けている結果であることは間違いないと思っています。今後は、これに加えて、毎組成毎5倍から7倍の出資応募があるなど非常にニーズが強い不動産クラウドファンディング「Rimple」とのクロスセル戦略により、不動産投資の裾野の拡大と当社の事業規模拡大を掛け算で進めていきたいと考えています。

また、当社の将来の成長を左右する新築マンションの開発面においては、市場全体として、コロナ禍においても東京都心部などでは厳しい用地取得競争が続いていることから当面は城東や城北、横浜市や川崎市などのシェアが高いまま推移することが見込まれているものの、当社では、独自ルートによる強い仕入れ情報力と機動的な資金の活用により、城西や城南の物件を比較的購入出来ている状況にあります。今後は、投資用マンションにおけるエリア戦略については従来からの方針を継続し、当社がダイバーシティレジデンシャル事業と位置付ける実需向けコンパクトマンションについては、そのニーズの強さが一定程度の郊外においても確認できていることから、エリアの拡大をしていく予定であり、実際に直近で藤沢の物件を取得するなど、当該事業の大きな成長に向け舵を切り始めました。

~「DX 認定取得事業者」に認定、DX 事業拡大とグループ収益の拡大推進~

当社は、20219月に経済産業省が定めるDX認定制度に基づき、「DX認定取得事業者」に認定されました。当社グループでは、中期目標である売上高1000億円・時価総額1000億円達成のため、DX領域を注力領域と捉えており、当該領域へ一定の投資を継続的に行っています。この領域への取り組みを客観的に評価いただき、今後の事業拡大への土台とすべく「DX 認定」取得に注力した結果となります。

当社では、DXの推進として具体的に「事業の成長戦略」と「社内の構造改革」を進めています。 「事業の成長戦略」では顔認証 ID プラットフォームサービス「FreeiD」を事業化し、マンション、オフィス受付、決済サービス、施設入場等、全て「FreeiD」の顔認証だけでサービスを受けられる1億総顔認証時代を目指して事業を推進しています。「社内の構造改革」ではSFAツールのリプレイスと最適化を行うことで、情報の一元管理と KPIの可視化を行い、1 人当たりの生産性を1.5倍以上にすることを目指し、実際に成果が出始めています。また、これまで手作業で行っていた不動産買取査定をデジタル技術を用いた自動化システムを導入することにより、一人当たりの生産性を2倍にすることを目指し、システムの実装が完了し、これも成果を出しています。これら具体的取り組みに向けた当社のリソース強化と資本関係強化による双方の企業価値向上を目的に子会社化したアヴァント株式会社も、その強みであるクラウド上で小さな機能を小回りよく開発し導入する「スモール SI」のノウハウが、DX事業領域において、シナジーを大きく発揮しており、今後もこのシナジーの発揮は強まるものと考えています。

当社グループでは、今後もDXによる事業と業務の変革を推し進めるとともに、社会を進化させ、変革していくことを目指し、もって中期ビジョンを達成していくことを目指していきます。

当社グループのDX 推進の取組はこちらをご参照ください。
https://www.propertyagent.co.jp/company/dxpromotion

~顔認証サービス『FreeiD』を展開する子会社DXYZ、サービス外販拡大、知財拡大~

顔認証サービス『FreeiD』を展開する当社の子会社DXYZ株式会社もその事業展開が販売拡大フェーズに入り、順調に営業活動を行っています。もちろん、当社が開発するマンションへの『FreeiD』標準搭載は、計画通り進んでおり、直近で竣工した全物件に標準搭載され、入居者の声をアンケート調査しても、実にその約9割の入居者の方が利便性を評価している結果を得ています。また、当社開発マンションだけでなく、オフィス受付・エントランスセキュリティへの導入も実績が出始めており、マンション・オフィスといった既存サービスが順調に進捗するだけでなく、様々なシーンでの利用検討のご依頼も頂戴している状況であり、このサービスの成長可能性を実感しているところであります。

DXYZ の導入事例は順次アップ予定ですので、今後こちらをご参照ください。
https://freeid.dxyz.co.jp/works/

顔認証サービス『FreeiD』に関連して、数多くの特許を取得することができていますが、現在も引き続き様々な特許取得に向け知財活動を継続しています。当社グループでは、特許等の知的財産によって、当社グループが優先的かつ独占的に、開発したサービスから利潤を得ることで、事業の継続性を確保するというサスティナビリティの方針を持っており、『FreeiD』に関連する特許はこの観点において、非常に重要な位置づけとされています。今後もこの知財戦略を重視し、サスティナブルな事業活動を展開可能にしていきます。

当社グループの知財戦略は、こちらをご参照ください。
https://www.propertyagent.co.jp/company/intellectual-property

今後の方針

~売上高1000 億円、時価総額1000 億円、知名度№1 を目指して~

当社グループコンセプト、「『デジタル』と『不動産』で価値を創造する企業」のもと、投資用新築マンション分譲事業の安定的成長、昨年度より開始した中古マンションマッチング事業の圧倒的生産性による大きな成長、上述の通り今後の展開エリアの拡大を方針とする実需用新築コンパクトマンション分譲事業のマーケット拡大による成長により、既存事業による安定的利益基盤を伴う売上高1000億円への道筋は見えてきた感覚を持っています。これに、『デジタル』の領域として事業展開を行っているFreeiD事業と今後グループ会社のリソースを最大限活用するとともに、自社のノウハウも最大限活用できる、クラウド化支援事業やCRMSFA事業などをDX事業とし、時流を捉えたビジネスチャンスを獲得し、高い成長性を示していくことで、時価総額1000億円を目指していきたいと考えています。特に、これから始めていく事業は、内外のビジネス環境を考慮した場合、マーケットの大きい中小企業マーケットなどにおいて、非常にポテンシャルがあると考えられ、その事業開始に向け具体的準備段階に入っている状況にあり、これは、今後のDX事業の核になると考えています。

終わりに

いまだ新型コロナウイルスの心配はあるものの、経済正常化に向け動き出している状況において、当社グループは19期連続の増収増益へ向け好調を維持する第2四半期となりました。当社グループといたしましては、2018年に掲げた経営方針『登頂ダイエット』(会社を肥大化させず、筋肉質な組織を組成し、業界トップという頂を目指すという方針)を今後も継続していく方針であり、直近ではこれに合わせた人事制度の変更を行うなど、社内をより一層この方針に向けていく施策を行うなどさらに強化している状況にあります。

2021年9月に公表しました通り、東証マーケット再編にあたっては、当社グループは東証一部上場企業が適用できる経過措置(東証は3~5年を想定)のもと、プライム市場を選択する意思決定をし、2021年12月30日までにその経過措置期間におけるプライム市場適合に向けた計画書を現在作成しておりますが、これはかねてより掲げていた中期ビジョンの定量目標「時価総額1000億円」とも同調するものであり、今後も企業価値向上に最善を尽くす方針であります。そのため、創業当時からの増収増益の継続を土台とした企業価値向上により株主の皆様の期待に応えていきたいと考えています。また、当社の株主様への還元方針に沿って、配当については、利益の拡大とともに拡大させていく方針であることは変わりないため、当期の業績が見えてくる頃にまた配当について再度検討したいと考えていますが、当社といたしましては、株主様により多くの還元をしたいという想いはあるものの、企業安定性維持のための内部留保資金の重要性や今後の事業成長に向けた成長資金の確保を考慮したものになるであろうということを、どうかご理解いただければと存じます。

今後も経営理念の実現を目指し、また、新型コロナウイルスがもたらした新たな世界において、より一層プレゼンスを増していけるよう、邁進してまいる所存ですので、引き続きのご支援を賜りたく、何卒よろしくお願い申し上げます。

2021年11月

代表取締役社長
代表取締役社長 中西 聖

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