2020年3月期第1四半期を終えて

~想定より順調に業績は進捗し、前年同期赤字に対し、利益計上~

代表取締役社長 中西 聖

2020年3月期第1四半期は、米国の保護貿易政策による米中貿易摩擦の激化や中国の景気減速などにより日本の貿易輸出も振るわず、企業収益も高水準を維持するものの、明暗のコントラストが出始める状況となりました。これらの影響もあり、日経平均株価は5月ごろに大きく下げるなど、不安定な経済環境であったと思われます。しかしながら、今後もバブル期を上回る人手不足を背景とした合理化・省力化投資や老朽化による更新投資は継続する見込みであり、この内需のけん引と中国の景気下支え策による輸出の持ち直しや実質賃金の上昇継続による個人消費の回復などにより、景気は緩やかに回復する見込みとなっており、日経平均株価も足許では回復してきています。さらに、2019年6月の日銀の金融政策決定会合では、現状の金利政策を継続する意思決定がなされており、10月の消費税増税が懸念されるものの、前回2014年より税率の引き上げ幅が小さいほか、各種政策により大幅な落ち込みは回避される見通しであることから、一時の不透明感は払拭されつつあると感じます。

不動産業界のうちマンション業界につきましては、2019年上半期の首都圏マンション供給戸数が3年ぶりに減少したものの、通年では前年比横ばいの想定に変わりはなく、平均価格は7年連続のアップ、㎡単価もアップを継続する状況となっています。また、収益不動産の領域につきましては、一部金融機関、不動産業者の不適切融資の関係で、一部融資環境が厳しくなり、サラリーマン向け投資用アパートやスルガ銀行からの融資が前提とされたような1棟収益物件での販売は低迷が継続する状況となっている一方で、収益性のある物件やマンション投資は、その商品性の確からしさ、低金利の恩恵、堅調な賃料の伸びなどから融資環境含め好調を維持しています。これらの状況について、8か月前の年末年始あたりでは、不透明感があり、見えづらい状況ではありましたが、足許では、金融環境及び不動産業界の良いところや悪いところ、先行きの見えるところや見えないところなどのコントラストがはっきりしてきたと考えています。また、金融政策の正常化を探っていたFRBが景気悪化防止策として10年半ぶりに利下げを実施したことが影響し、自国通貨高を避ける動きから世界的に金利低下の動きが起き、投資運用先として比較的利回りの高い不動産に資金がアロケーションされ、再び不動産市場が活性化されることにより、不動産価格は現状の水準、もしくは、現状以上の水準になっていくのではないかと考えられます。

~当社事業方針、事業戦略が的中~

当社では、5年ほど前からリーマンショックのような経済危機が来た時に備えた事業方針、事業戦略をとってきました。それは、開発を主とする当社にとっては、経済危機が来てから対応策を検討しても間に合わないという危機感を持った経営方針によるものです。この方針に従い、手掛ける不動産の種類やエリアを慎重に選別して規模を拡大し、また、顧客属性の維持にも余念を持ちませんでした。そのため、当社事業においては、期初に想定していたほどの金融環境の悪化はなく、「正常化された」、または、「善し悪しのコントラストがはっきりした」だけという状況であり、当社の商品性、顧客属性であれば、以前と変わらない結果を出せる状況、これをイメージで申し上げるのなら、白黒のコントラストでいう白だけの部分に当社事業、商品があったというイメージで捉えており、これを鑑みると当社の事業方針、事業戦略に間違いはなかったのだと感じています。

このような状況のもと、当社では期初に策定した「堅実性と将来の成長性確保」という事業方針のもと、足踏みダイエットを着実に実行し、各種施策に確実に取り組みました。この取組により、販売価格は想定よりも伸ばせており、中古物件の買取再販強化による利益貢献も大きくなっています。また、早期の賃貸付けが出来ていることによる賃料確保とコスト削減、販管費の着実な削減なども実現できており、想定よりも順調に業績は推移する結果となりました。今後は、世界的利下げが再びはじまることが想定されることから、当社の確かな事業戦略に基づく事業成長の加速が再スタートするのではないかと考えています。

今後の方針

~「堅実性と将来の成長性確保」を継続しつつ、増収増益の可能性へ注視~

2020年3月期第1四半期は想定よりも順調に業績が推移しました。また、足踏みダイエットによる当社の筋肉質化は、今後の成長加速において重要な事項であるということが理解できた期にもなりました。そのため、「堅実性と将来の成長性確保」という事業方針は維持し、バランスシートの圧縮とストック利益シェアの拡大に注力することによる財務体質の強化と市況変動リスクへの耐性強化を行い、足踏みダイエットを完遂するのと並行して、期初に掲げたデジタルトランスフォーメーションの推進や新規事業の推進、不動産クラウドファンディングの実現について、引き続き注力していく方針です。

不動産クラウドファンディングの準備は順調に進捗しており、秋ごろにはサービスインできる予定となっています。この不動産クラウドファンディング事業の推進の一環として、この事業と親和性の高い株主様への優待についても、変更・拡充し、事業推進に参画いただけるような施策を打ってまいります。また、これ以外にも、会員数の大多数の獲得に向けた施策を検討しており、協業先との協議を具体的に進めています。今後も不動産投資のデジタル化の第一人者を目指し、様々な施策を企画していく方針としています。

これら、個別事業方針とともに、今期については、減益予想を出しているものの、想定よりも環境の悪化がなく、順調に推移していることから、創業以来の17期連続増収増益についても、その可能性については常に注視していく方針としています。

終わりに

~日頃からのご支援の感謝として株主優待拡充~

株式マーケット全体の影響もさることながら、2020年3月期は当初減益予想を出したことにより、株価の低下も見られましたが、足許では回復しており、株主の皆様の当社へのご理解とご支援が頂けている状況となっていると理解しています。2020年3月期の業績において、創業以来の17期連続増収増益の可能性に注視するという形で期待に応えるのはもちろんのこととして、日頃からご支援いただいている株主の皆様への感謝として、株主優待を拡充し、株主様の持ち株数に応じて優待を充実できるようにいたしました。変更後の優待においても今までと同じQUOカードのご優待も準備しておりますが、当社の不動産クラウドファンディングでのご利用もできるよう準備してまいる予定ですので、何卒引き続きのご支援を賜りたく、宜しくお願い申し上げます。

2019年8月
プロパティエージェント株式会社

代表取締役社長
代表取締役社長 中西 聖

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