【 目次 】
《不動産投資》に興味を持たれると、ワンルーム経営に限らずアパート経営に興味を持たれる方が多くいらっしゃいます。
アパートの魅力としてよく不動産会社さんが教えてくれるポイントは以下です。
アパート経営について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
アパート経営の魅力
- 利回りが高く、収入が大きい
- 節税効果が大きい
- 借り入れ上限額が大きい
- どこか1室が空いても他の部屋が入居があるので家賃が常に入る
良い事ばかりですね。
しかし、皆さんが『アパート経営』と検索エンジンにかけると、どうやらあまり明るい事は書かれていないようです。
今回は、明るい事が書かれていない理由、アパート経営の注意点と、巷で幾度も繰り返されてきたであろうワンルームとアパート経営議論に決着をつけるべく徹底比較いたします!
ワンルームとアパート徹底比較
利回りと収入はアパートに軍配?
利回りと収入の観点で比較するとアパートに軍配があがります。
ワンルームの1室の収入と数部屋あるアパートの収入であればアパートの方が勝ります。
利回りに関してもアパートの満室時の利回りは都内ワンルームの利回りに倍つけているものも珍しくありません。
ただ、最近は皆さんご存知のように都心のワンルームに比べ都内郊外や地方のアパートは空室率が上がっていますから満室時の想定利回りと収入に達しない物件も増えている事を覚悟すべきです。
・Point
■アパート周辺の人口動向を確認しよう!
■アパートの稼働率を確認しよう!
入居率と家賃価格が安定的なのはアパートとワンルームマンションどちら?
入居率と家賃価格をアパートとワンルームマンションを比較すると、アパートが不利。
理由は大きく分けて2点あります。
理由①
アパートは木造で建てられている事が多く入居率の下落を招きやすい騒音問題や近隣トラブルが生じやすいです。そもそもアパート経営業は地域の地主さんが行っていることが多く、同じ地域に複数のアパートを所有されていることも少なくありません。
相続などで土地やアパートを取得した地主大家さんはサラリーマン大家さんに比べ空室時に家賃を下げることに抵抗がない方が多いです。
そのため価格競争が生じやすく、引きづられての家賃下落の危機を招くため、入居率と家賃が安定している都内のワンルームより家賃下落の可能性が高いのです。
アパート経営をされる場合、競合相手にそのような物件がないか確認しておくべきでしょう。
理由②
2点目は考え方の問題ですが、逆にワンルームの場合でも、物件を複数件所有されていれば入居率がアパート同様にゼロになる可能性が少なく、各ワンルームのエリアを分散すれば競合とも戦えるリスクヘッジになります。
家賃の下落や空室率の上昇が見込まれる物件は当然返済がまわらなくなる可能性があるので要注意です。
・Point
■地元の不動産屋さんに地主さんの話を聞こう!
■地主さんの物件に関わらずアパート周辺の競合物件を確認しよう!
節税効果はアパートの方が高いって本当?
本当でもあり、嘘でもあります。
まず、アパートでもマンションでも節税出来る部分は住民税・所得税・相続税で、システムも一緒です。
アパート、特に木造のものは鉄筋のマンションに比べ減価償却率が高い為、住民税や所得税が節税されます。
しかしワンルームより収入も高い為、いずれは納税額も大きくなります。
どっちもどっちですね。
例えば土地が余っていた場合に相続税対策で行うのは効果が大きいことが多いかもしれません。
・Point
■アパート経営を節税目的にしてもあまり儲からない!
■マンションでもアパートでも住民税・所得税・相続税!
不動産投資の節税効果について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
アパートの方が立地の見定めが?
難しいです!断言します!
都心のワンルームマンションは「駅からの距離」「主要ビジネス街への通勤時間」「周辺の開発情報」などを確認すればある程度、安全な物件かどうか判断が可能です。
では、アパートはどうか。
駅から20分離れていても例えば車社会の地域であれば駐車場があるところなど、上記のワンルームのようなある一定の見定めポイントはエリアごとに存在しますが、主に取引されている都内郊外のアパートや地方のアパートが建築されるところは空地・駐車場・農地・倉庫・工場など周辺に土地が余っていることが多いです。
例えば、駅から20分圏内に将来的に競合物件が立つ可能性がある場所がどれほどあるか注意しておきましょう。
・Point
■購入を検討するアパートの周りを練り歩こう!
■土地が余っているところをチェックしましょう。
物件価格と融資のカラクリ。アパートは最強?
その通り!なぜならワンルームマンションに融資が付かなくなってもアパートには融資が付くのです!
不動産王になりたいのであれば、まず評価の高いワンルームマンションを最大限所有されてからアパート経営に移るべきでしょう。
投資用住宅ローンのワンルームの融資枠がおおよそ年収の8~12倍のところ、アパートの融資枠がおおよそ24倍までといわれています。
ワンルームとアパート、それぞれに強い金融機関とパイプがある不動産会社さんを探しましょう。
しかも金融機関は収入がある物件のローン、つまり投資用物件のローンは負債として見る割合が圧縮されます。
中古新築・地域関わらず、それぞれの価格帯が、ワンルームが1,000~3,000万円・アパートが4,000~2億5,000万ほどです。
ワンルームを持てるだけ持ってから、アパートに広げると不動産王になる事も夢ではなくなります!
ただ、アパートはワンルームよりは頭金がキャッシュで必要になる場合が多いですから注意が必要です。
・Point
■ワンルームの後にアパートを始めると効率が良い
■様々な金融機関を使って枠を広げる
不動産投資の融資について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
修繕費用も断然アパート?
アパートのほうが出費が大きいです。
当然と言えばそれまでですが、アパートはマンションとは違い修繕に関わることを管理組合ではなく全てご自身で判断するとともに、全ての費用も単独で負担します。
入居者心理を掴み、建物の寿命を延ばすためにために10~15年ごとの屋根材や壁財の張替えや外装のペンキ塗りなどの大規模修繕、部屋ごとのエアコンや給湯器の補修も発生いたします。
収入が高い分、修繕費も高いのです。
あくまで1つの定説としては、満室時の収入の20~40%ほどは修繕費に回すべきだといわれています。
空室リスクも加味して収入と修繕費のバランスを見極めましょう。
・Point
■満室時の収入の20~40%ほどは修繕費に回そう。
■修繕プランの判断を自分でするための知識をつけてと優良業者さんを見つけよう。
建物の寿命と火事や地震への耐久性はアパート?
建物の耐久性に関してはワンルーム(鉄筋鉄骨コンクリートマンション)のほうが強いですね!
アパートの魅力を伝えるはずが最後にマンションが勝ってしまう内容で恐縮ですが。
アパートを木造、プレハブ、軽量鉄骨 、マンションを鉄筋鉄骨コンクリート造、重量鉄骨と仮定した場合、創造に難しくないですが、地震や火事に強いのはマンションです。
またそれぞれの耐用年数ですが、木造アパートが22年、鉄骨鉄筋コンクリート造マンションが47年です。
実際の寿命は木造アパートが20~30年ほど、マンションが70~100年程といわれています。
とはいえ修繕努力を重ねると60年経過しているお化け木造アパートもあると聞きますが、それだけ修繕費用も発生していると言うことです。
マンションにいたっては最近の新築のものでは100年以上の寿命があるという説もあります。
技術大国である日本の実力の真髄も感じますが、つまりは何のために投資をするのか、目的をしっかり定めないとアパートでもマンションでも選べないと言うことです。
・Point
■アパートは木造・プレハブ・軽量鉄骨造りのことが多いため火事と地震保険はしっかりさせよう
■建物の寿命を延ばしたいのであれば修繕をきちんとする
マンション経営における火災保険について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
【結論】初心者と忙しい方はワンルームマンション一択!
寿命も考えるとアパートは後からでも良いし、ある程度不動産知識を身につけてからがオススメです。
1番大切なのは何のために不動産を所有されたいかです。
プロとして不動産業界にいる自分からすると不動産王になりたいのであれば、初めての不動産投資はワンルームがオススメです。そこで可能な限り所有されてからアパートもマックスまで所有されるのがベストだと考えています。
まとめ
ここまで、アパートとワンルームの比較をしてきましたが、物件選びで一番大切なのは所有される目的です。
保険効果か年金代わりなのか、アーリーリタイヤなのか、はたまた両方なのか、夢の実現補佐なのか。
ご自身の状況に応じてベストの運用方法があると思います。
運用は何事も目的が重要です。少しでも発見があることを願っております。
ご相談はお気軽にどうぞ。
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