高年収必見!不動産投資は法人化で節税!?タイミングと注意点

高年収必見!不動産投資は法人化で節税!?タイミングと注意点

不動産投資をするのであれば、節税効果を得られる法人化をした方が良い、という話を聞いたことがあると思います。ですが、法人化するためには始めるまでに費用や手間がかかることから、ハードルが高いと感じている方もいらっしゃるかもしれません。
今回の記事では、不動産投資の法人化の始め方や法人化すべき人の特徴、メリット・デメリットについてまとめました。

不動産投資について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

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不動産投資の法人化とは?

不動産投資の法人化とは
投資家が代表者となって資産管理会社を設立し、不動産の管理を個人から法人へ移行して不動産投資を行うことを指します。

資産管理会社とは、所有する不動産や株などの資産を管理することを目的として設立される会社(法人)であり、通常の会社とは異なり営業活動は行いません。
自分自身で設立し、自分自身の資産を守るために業務がなされるため、プライベートカンパニーとも呼ばれています。

法人化をしても物件を購入、管理し利益を得るという不動産投資自体の運用方法は変わりません。
しかし、仕組みとしては以下のような違いがあります。

■個人・法人の異なる点

  個人 法人
運用の流れ 個人が物件の購入・管理を行う 個人が資本金を出し、
法人が物件の購入・管理を行う
不動産の所有者 個人 法人
投資家が得る所得 個人の所得 法人から支払われる役員報酬
法人からの配当
所得に対して課される
税金の種類
所得税、住民税 法人税

不動産投資で法人化をする方法・手続きの流れ

続いて、不動産投資で法人化をする方法について解説します。

法人化をする方法

不動産投資を法人化する方法について、大まかな流れをご紹介します。
※今回は株式会社の設立に絞り解説します。詳細は管轄の法務局等に確認してください。

【1】会社設立の準備
会社設立の前に、まずは以下のような項目について準備する必要があります。

  • 会社名

会社名を決めます。一定のルールは存在しますが、基本的には自由に決定できます。

  • 事業目的

「不動産業」と設定します。

  • 本店所在地

事業を行う場所です。自宅の住所で大丈夫ですが、賃貸住宅の場合、契約上事務所として使用することができない場合もあります。貸主に事前に確認しましょう。

  • 資本金

1円から設立できますが、設立初期のコスト面を考慮して数十万円~数百万円が一般的です。

  • 発起人

会社設立の手続きを行う人を指します。15歳未満でもなることはできますが、親権者が法定代理人として代わりに発起人になるなどが必要です。発起人の人数に上限はなく、本人1人だけでも構いません。

  • 発起人の印鑑証明

会社設立手続きの書類には、発起人全ての押印が必要です。また、併せて印鑑証明書も準備しなければなりません。

  • 機関設計

「機関」とは、代表取締役や取締役、監査役などを指します。各発起人がどの機関に就任するかを決定することを「機関設計」といいます。発起人が本人1名のみの場合は、取締役1名の機関設計を選択することも可能です。

  • 事業年度

期首(会計時期の最初の時点)と期末(最後の時点)を決定します。事業年度は1年を超えない範囲で自由に決定できます。

  • 会社印鑑

会社設立に必要な代表社印(会社実印)だけでも問題ありませんが、銀行印、角印(社印)、ゴム印を用意しておくと今後のさまざまな場面で手続きや業務がスムーズになります。


【2】定款の作成・認証
定款は会社の組織・運営の根本規則をまとめたもの、いうなれば会社のルールブックです。
紙もしくはPDFデータで作成することがほとんどですが、様式は決まっていません。
ただし記載すべき項目があります。以下3種について押さえておきましょう。

  • 絶対的記載事項

定款に必ず記載しなければならない項目
例)会社名、事業の目的など

  • 相対的記載事項

必須ではないが、記載しないと効力が認められない項目
例)株式の譲渡制限など

  • 任意的記載事項

自由に定められる項目
※法に反するものはNG

定款を作成したら公証役場で認証を受けます。
株式会社であれば3~5万円程度の手数料がかかります。さらに印紙代がかかりますが、オンラインによる電子定款の場合は不要です。
定款に加え、以下の書類を準備します。


【3】必要書類の準備

  • 登記申請書
  • 登録免許税の収入印紙を貼付した台紙
  • 登記事項を保存したCD−R
  • 発起人の決定書
  • 取締役の就任承諾書
  • 代表取締役の就任承諾書
  • 監査役の就任承諾書
  • 取締役全員の印鑑証明書
  • 資本金の払込証明書
  • 印鑑届出書

【4】書類の届け出

定款の認証及び必要書類の準備が全て完了したら、法務局で設立登記の申請と会社印の登録を行います。受理の後1~2週間程度で登記が完了します。
なお、会社設立後も税務署や年金事務所への届け出、法人口座の開設など諸手続きが必要になりますので、必ず行っておきましょう。
オンラインでの申請も可能です。詳細は法務局 「株式会社の設立登記をしたい方(オンライン申請)」をご確認ください。

不動産投資で「法人化」すべき人

全ての不動産投資家にとって法人化が望ましいというわけではありません。条件によっては個人のまま投資を続けた方が有利な場合もあります。
それでは、法人化に向いている人にはどのような特徴があるのでしょうか。

年収の高い人
法人化による節税効果は、高所得であればあるほど高くなります。
それは個人と法人では実効税率(実際に支払う税額の割合)が異なるためです。

■例:東京都における個人の税率(所得税+住民税)

課税される所得金額 所得税 住民税 合計
1,000円 から 1,949,000円まで 5

10

15
1,950,000円 から 3,299,000円まで 10 20
3,300,000円 から 6,949,000円まで 20 30
6,950,000円 から 8,999,000円まで 23 33
9,000,000円 から 17,999,000円まで 33 43
18,000,000円 から 39,999,000円まで 40 50
40,000,000円 以上 45 55

 

所得税は累進課税となっていますので、所得が上がれば上がるほど税負担が大きくなります。
※東京都23区内に事務所がある資本金1億円以下の中小法人の場合(標準税率で計算)

所得税は累進課税になるので、法人税と単純な比較はできませんが、各々の所得金額に適用される所得税率と法人税実効税率をグラフ化すると次のようになります。

税率だけを考えると、個人の課税所得が900万円を超える当たりから法人化するメリットが生ずることになります。
とはいえ、法人化は費用がかかるうえ、たとえ赤字になったとしても住民税均等割(7万円~)は納税しなくてはなりません。わずかな節税を目指して法人化すると、かえって損失が膨らむ恐れがあります。
法人化するか否かは機械的に年収だけで計るのではなく、これからご紹介する要素なども含めて総合的に判断する必要があります。

不動産投資を本業として行いたい人
現時点ではなくても、いずれ不動産投資を本業としたいと考えている人は、法人化を目指すべきだといえます。やはり個人と法人では第三者からの信頼度が違います。大家としても法人化している方が管理会社や入居者からの信用を得られますし、金融機関から融資を受けやすくなるため、不動産投資の規模拡大を実現できる可能性が高まります。

会社運用に時間や費用を割ける人
法人化すると不動産運用に加え、会社の運用も行うことになり時間や費用がかかります。会計が複雑化するため税務処理が難しくなり、場合によっては会計士や税理士を雇わなくてはならないかもしれません。また、得られた収入をそのまま自分の資産として使えないため、役員報酬を設定して自分自身に支払う、という形を取る必要があり、社会保険(健康保険、厚生年金)への加入も原則必要になります。そのような手間や費用を受け入れられないのであれば、法人化は見送った方が良いかもしれません。

多額の相続税発生が見込まれる人
法人化は相続税対策にも有効です。見込みの相続額が1億円を超えるような場合は法人化を検討してみても良いでしょう。法人化による相続税対策については後ほど詳しくご紹介します。

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不動産投資で法人化するメリット

ここからは不動産投資法人化のメリットとデメリットについて解説します。
まずは、主なメリットをご紹介しましょう。

節税効果が高い

先ほど触れたとおり、所得税率と法人税率の差による節税効果のほか、
所得を分散することによる節税効果も得られます。

例えば、個人で不動産投資を行い、1,000万円の不動産所得があったとします。個人の場合はその1,000万円に対して超過累進課税がかかります。
しかし、法人に1,000万円を所得移転し、その法人から従業員2人に500万円ずつ給与として支払うと、法人の所得はゼロ(=所得1,000万円 ― 給与1,000万円)となり、その給与ごとに所得税がかかることになります。給与については、給与所得控除が受けられるうえ、1,000万円と比較した場合、累進税率を前提にすると、所得を分割することで、適用される所得税率を抑えられるというメリットもあります。

 ~法人化による節税方法【まとめ】~
·  法人と個人の「税率の差」を利用する
·  不動産での所得を給与扱いにして所得控除を利用する
·  所得分散によって税率を抑える

 

このように、法人化することで税額を下げ、利益をより多く手元に残せるようになります。

経費計上できる範囲が広がる

個人の場合、不動産投資において経費として計上できる項目はかなり限られています。管理手数料やローンの利子のように、不動産投資と直接結びついていない限り認められません。
それに対し、法人では会社の事業活動に関わる支出であれば全て経費として認められます。

例を挙げると、会社で加入した役員の一定の保険料や、倒産防止共済の掛金なども経費扱いになります。経費に計上できる項目が増えるため、所得を減らして節税効果を上げることができます。

関連記事:確定申告で困らないように知っておきたい!不動産投資の経費として計上できる費用とは

損失の繰越期間が長くなる

不動産投資において赤字(欠損金)が生じた場合、翌期以降に繰り越すことができます。

例えば今期に100万円の赤字、翌期に40万円の黒字となった場合、今期の40万円の所得から前年の欠損金100万円のうち40万円の欠損金を当期の所得から控除することで当期の所得をゼロとし、法人税の支払いを減らすことができます。

赤字が大きく翌期で繰り越せなかった場合は翌々期で繰り越すというように、繰越が認められている期間内であれば続けて繰り越すことも可能です。
繰越が認められている期間は個人だと3年ですが、法人だと10年と長くなります。法人化することで長期的な繰越が可能になり、その分、節税効果が高くなります。

相続時の節税対策ができる

法人化は相続税対策にも有効です。そもそも不動産自体が現金や金融資産と比べると課税対象額を圧縮できるものですが、法人で不動産を所有することで、さらに課税対象を減らせる可能性があります。

法人の場合の相続税の課税対象は、その法人の株式になります。非上場会社の株式評価は、個人が直接資産を保有しているケースに較べ評価が低くなるケースが多く、相続税を抑えることも可能です。
それに加え、相続人を役員にすると役員報酬という形で生前に相続人に所得を移転できます。所得であるため贈与税の非課税枠を気にする必要もありません。そうすることで、相続発生前に資産を移転することが可能になります。
 

不動産投資で法人化するデメリット

不動産投資には上記のようなメリットがありますが、もちろんデメリットも存在します。

会社設立の費用と手間がかかる

例え小規模の資産管理会社であっても、ある程度の設立費用がかかります。
登記費用や定款の認証手数料、司法書士への報酬など、少なく見積もっても30万円程度かかります。また、定款作成や書類の準備、諸々の事務手続きなどにも時間や手間がかかります。

維持費用がかかる

設立時はもちろん、会社を維持するためにも当然ながら費用がかかります。
税理士や社会保険労務士への報酬や住民税など、年間数十万円程度のランニングコストがかかるため、それに見合う収入がないとコスト倒れしてしまうことになります。

赤字の場合でも法人住民税の支払いが必要

個人であれば、赤字になった時には所得税や住民税の納付は必要ありません。しかし、法人の場合は赤字の場合でも7万円程度の住民税均等割を納税する義務があります。

長期保有後の売却時にかかる税率が高くなる

個人の場合、不動産売却時にかかる税金は所有期間によって異なります。
所有期間が5年以下は短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得とされ、以下のように税率が変わります。

  所有期間 税率
短期譲渡所得 5年以下 所得税:30.63% 住民税:9%
長期譲渡所得 5年以上 所得税:15.315% 住民税:5%

※本来の所得税率は短期譲渡所得:30%、長期譲渡所得:15%ですが、平成25年から令和19年までは復興特別所得税として2.1%が上乗せされます。

それに対し、法人が不動産を売却する際にかかる税率は所有期間に関わらず、法人の実効税率が適用されます。先ほどご紹介した通り、法人税の実効税率は33.58%であるため、5年を超えて不動産を売却する際には個人の方が税金を抑えられます。

日本の不動産投資は長期保有により家賃収入を得る方法がメインとなっていますので、見逃してはならないデメリットといえるでしょう。

途中から法人化する場合には不動産取得税と登記費用が必要

法人化を目指している方の中には、まずは個人事業主として投資を始め、軌道に乗ったら法人化するという計画を立てている方もいらっしゃいます。

しかし、途中から法人化に切り替える際には費用や手間がより多くかかってしまうことがほとんどです。
加えて、個人で取得した不動産を法人へ移すためには、不動産の名義を個人から法人に変更する必要があり、登記費用はもちろんのこと、司法書士に登記を依頼する場合は報酬も必要になります。さらに、登録免許税や不動産取得税も改めて納税しなくてはならず、最初から法人化する場合よりも費用がかかってしまいます。

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法人化をする適切なタイミング

これまでご紹介してきたように、法人化すれば必ず不動産投資において有利になるとは限りません。法人化するかしないか、またするとすればどのようなタイミングで行うか、個々人の条件に応じて慎重に検討する必要があります。それでは、法人化のタイミングとしてはいつが適切なのか考えてみましょう。

所得税と法人税の違い

法人化をするタイミングを考える際、重要になるのが所得税と法人税の税率差です。
前述の通り、法人税の税率が個人の税率を下回るポイントをひとつの境目と考えて良いでしょう。
また、サラリーマンの傍ら副業として不動産投資をしている場合は、給与所得も考慮に入れる必要があります。

例えば、給与所得で600万円、不動産所得で400万円を得ているとします。合算すると1,000万円になり、税率は43%と非常に大きなものになってしまいます。そのような場合でも法人化することで、給与所得は個人の所得、不動産所得を法人所得として、節税が可能です。

ただし、法人化には手間や費用がかかるうえ、納税処理も個人所得、法人所得それぞれで必要になるため手続きが煩雑化します。また、法人は社会保険(健康保険、厚生年金保険)の強制適用事業所となる点も留意する必要があります。
法人化を目指すのであれば、所得額はもちろんのこと手間や時間の許容度なども考慮して、計画的に進めることが重要です。

初めから法人化? 途中から法人化?

先ほどご紹介したとおり、途中から法人に切り替えると、登記費用や税金が余計にかかってしまいます。そのため、「法人化するなら最初からした方が良い」という人もいます。
しかし、会社の設立や維持にはコストがかかるため、不動産による所得が低い場合はコスト倒れになりかねません。

法人化すべきかどうかは、状況によって変化します。
結論、初めから法人化するか、途中から法人化するか、誰にでも当てはまる回答はありません。

  • 最初から大規模な投資ができ、多額の収益が得られる可能性が高い
  • 不動産以外にも潤沢に資産があり、コスト倒れのリスクが低い
  • 不動産投資に取り組み、(いずれは)本業としたい

上記に当てはまる人以外は、最初から法人化することにこだわらず、慎重に検討する方が無難でしょう。
 

まとめ

「不動産投資をするなら法人の方が有利」、「収入が1,000万円を超えたら法人化した方が良い」、「途中から法人化すると費用が余計にかかるので最初からした方が良い」など、不動産投資の法人化にはさまざまな噂が飛びかっています。

法人化が有利なのか個人のままが良いのかは、給与所得を含めた収入や投資への考え方によっても異なります。重要なのは法人化のメリットやデメリットを把握し、自身の状況と照らし合わせて、自分で判断することです。

判断に迷うのであれば、専門家に相談するのも1つの手段です。
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